スタッフ通信


VOL.94 2014/10
人柄は店柄
 飲食店は、そもそもがそんなに難しい事はしない。料理人の場合はもちろん話は別だ。これは専門職となる。ただし修行を積み重ねてきた本物の調理人の話だ。そうでない場合、飲食店で繰り返される仕事は、そんなに難しい事は何ひとつとしてない。と言うのが私の考え方です。当社の場合、キッチンはレシピがあり、手順をしっかり守って作る事。困難だったり、難解な設定などは何もない。ホールもそうだ。基本に忠実にお仕事を行う事。これが大事であり、歪曲したり、曲解したりしなければ、それでいい。
 何が言いたいか? つまりね、私達のお仕事は割烹や料亭ではく、単に飲食店であり酒場である事を忘れてしまってはいないか? 妙に立ち位置が高くなってお客様をないがしろにしたり、自分勝手なこだわりと共に料理の調理工程を変えてしまったり、仕事内容を変に難しくして後輩や同僚を困らせたり・・・。これらは飲食店や居酒屋ではよくある事です。
 繰り返して言う。私達はその基本が飲食店であり酒場だ。根底が食いもの屋だ。提供してるものがホルモンだったり寿司だったり創作料理だったりはするが、単にそれは、飲み物、食い物だ。もっと突っ込んで言えば、それはつまり、メインが飲み物食い物として見えているだけで、実は、メインは、私達なのだ。ここをみんなすぐに忘れる。
 私はいつも、スタッフを採用する時、技術や腕や経歴等は、あまり大きな判断材料としない。私がいつも大切にしたいと思っている事は、ズバリ! 人柄だ! 先も言ったが、私達の仕事は、そんなに難しい事はしない。もっと言えば、普通の人であれば、誰でも出来る事ばかりだ。むろん調理場は違うが、それ以外のポジションは、少しやれば、誰だって出来る。そんな職場だから、故に、人柄が大事なのだ。人柄は、つまりは、店柄だ! それは、ボスの人柄であったり、店舗トップの人柄だったりするし、総じて、その店の中で働くスタッフの人柄で、その店の色合いが決まってくるのだ。
 飲食店は、お腹を満たすことも重要だが、もっと大切な事は、その人柄で、心を満たす場所であるという事だ。だからどうしても、人柄が大事なのだ。その人柄とは、幼い時、学校の先生や、親や、近所のおじさんに教えられた事。それは、あいさつをするだとか、嘘はつかないだとか、笑顔を大事にするだとか、きちんと返事をするだとか・・・。そんな簡単な事でいいのだ。
 実は、最近、良いスタッフと、良くないスタッフの違いっていうものをよく考える。普段あまりしない面接も最近はするのだが、決まって第一印象の悪い者と、とってもいい子の違いが目立ってしまう。その違いとはいつも、実に簡単な事だ。それは人柄であり、人柄とは、幼い時から、言い聞かせられた、人としてのキホン的な事、たったそれだけ、それだけでいいのだ。
 同じように、良い店には、良いスタッフがたくさんいる。それは、人柄として、気持ちのいいスタッフがたくさんいるって事だ。そして人柄として、気持ちいいってのは、重複するが、先に書いた、あいさつをきちんと、だとか、嘘はつかないだとか、笑顔だとか、返事をきちんと、だとか・・・。そんな簡単な事なのだ。
 明るく元気にハキハキと! 小学校の時、いつも先生は言ってた。大人になって、くだらない!なんて一蹴し反抗したこともあったが、この仕事をしててよく思う。気持ちのいい子は人を集める。気持ちのいい子はお店を明るく照らし、楽しくさせる。どうせ働くなら、人柄は店柄! 気持ちのいい子と呼ばれて、気持ちのいい子と働きたいものだ! 君はどんな人柄ですか? 私もお客様もきっとアナタの笑顔が大好きだろうと思います。
 笑顔を忘れぬ人は常に歓迎される フランク・ベトガー(米国生保のトップセールスマン)

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