スタッフ通信


VOL.86 2014/02
ザイアンス効果
 たとえば、アナタが毎日見るテレビCM、別段、良くもなく、悪くもなく、そんなCMでも毎日見ていると、好感が持てます。町に出てその商品を見たりすると、親近感が湧き商品を手に取ってしまう事もあるでしょう。「っあ、これ知っている!」そんな感じです。
 人間は人やモノに繰り返し接触することにより、それに対して好感を持つようになると言われています。これはマーケティングで頻繁に利用されています。そしてこれが、ザイアンス効果です。
 もう少しわかりやすく言うと、人は繰り返し、同じ事に、触れたり、見たり、感じたりすると、記憶に強くインプットされ、その事に強い好感をもったり、逆に強い反感を持ったりするのです。
 最近飲食店が、ザイアンス効果として頻繁に利用しているのが、フェイスブックだったりブログだったりです。つまりこれらは大手が行っているテレビCMと同じなのです。言い換えればミクロCMです。しかし実は、これらは、非常に危険なツールのひとつです。うまく利用出来ればいいですが、ほとんどの飲食店は、上手に利用できていないように思います。かくゆう当社も、なっちゃんブログをしていましたが、今はそのまま放置され、なしのつぶてです。こうなると店舗のブランドイメージは汚されます。
 そもそも、SNS(ソーシャルネットワークサービス)やブログ等を、ビジネスに利用する事は、極めて難しいのにもかかわらず、簡単に出来るものだとして、たくさんの飲食店がこれを利用している。この状況が私は残念でなりません。だから一貫して私は、SNSの利用・使用について反対してきました。その理由は簡単です。ザイアンス効果が生まれるまで、継続する事が難しいか、果ては、不可能だからです。
 ブログやフェイスブックが、ザイアンス効果を狙ったものである事を知っている人は少ないでしょう。中にはみんながやっているからって、安易な動機から始める人も多いです。しかし、飲食店には飲食店らしい、ザイアンス効果の発揮の仕方があるって事を、私達、飲食人は、知る必要があるでしょう。それは何? どういう事なの?
 そもそも優秀な営業マンは、これを買ってくれ、あれを買ってくれなんて言ったりしません。なぜか知らない間に買わされている。これが優秀な営業マンの形です。そもそも、ザイアンス効果とは、人やモノに繰り返し接触することで、好感を持つようになるという現象だから、優秀な営業マンはやたらと、用もないのに顔を出しにきます。そして時としてお土産を持って来たり、ポジティブな話をやたらと残して帰ったり。つまり、これがザイアンス効果です。
 飲食店に置き換えると、意味なく客席にやってきては、おしゃべりをする女将。お客様の事を上手に褒めて帰ったり、時に、ただ今、開発中のお料理などを持ってきて、感想を求めたり、そんなお料理が、ついには、いつも目につく壁ポップとして貼ってあったり。
 わかりますか? これがザイアンス効果です。ザイアンス効果を最大限に発揮する為には、相手側に対して、今回の出会いや、お話が有意義であったと思わせねばなりません。そうする為には、相手側が、学んだり、発見したり、気持ちよかったり、つまり、成長出来たと思えるような、そんな内容でなくてはなりません。ザイアンス効果の実行はアナタ自身を変えるでしょう。そしてその波は、アナタを取り巻く環境を変えるでしょう。ザイアンス効果、まずは、手始めに、さあ、何からはじめましょうか?

 「世界」を変えるには まず「鏡の中の男」を変えよう  マイケル・ジャクソン

【戻る】