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スタッフ通信
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VOL.83 2013/11
人を育てるとは!?
突然ですが、アナタは、日々、成長したいって思いますか?
通常、人は、日々の成長を願います。昨日より明日、明日より明後日と、自己成長を願うのは人の本能です。では、成長する為にはどうすればいいのでしょうか?
自分が成長する為に、最も、近い道は、人を育てる事です。私は、いつもそう考えています。人を育てる。だから、自分が育つ。つまり、自分が成長したいなら、人を育てる事を考えるのです。
でも、人を育てるって、自分には、到底出来ないよ。そんな風に思うかもしれませんね。しかし、人が人を育てる事は、そんな難しい事ではありませんよ。考えてみてください。人に何かを教えるって、それ、意外に、いつもやってる事ではありませんか? アナタが最近入ったばかりの新人であれば、今は無理かもしれません。でもね、アナタが新人でないなら、アナタは、新人に、きっと何かを教える事が出来るはずです。
とかく日本人は、他人の視線の中で、人に何かを教える事を嫌がる傾向にあります。それは、出過ぎたマネをしていると思われないだろうか。とか、偉そうに見られたりしないだろうか、といった、日本人特有の謙虚さから来ていると思われます。だから、とある担当になったり、役職をもらったり、二人きりだったりすると、人に何かを教える事がためらいなく出来たりします。しかも積極的に・・・。
日常の細かいお仕事などは、人に教えを乞わないと到底出来たりしません。そんな困っている新人スタッフがいたりすると、よほどの事がない限り、アナタは、きっと何かを、教えている筈ですよね。そう、そんな瞬間。人にアナタが何かを教えるその瞬間、確実に、アナタは、自分の中で、反芻するものがあるでしょう。反芻(はんすう)とは、もう一度、確認したり、再認識したりする事です。再度、自分が教えた内容や、光景や、所作や、しぐさを、今一度、自分でも、よくよく確かめてみる。つまり教える側は、教わる側以上に、教える内容を改めて認識するのです。
つまりね、人が人に何かを教えるって事は、自分の中での反復や反芻行為であり、再確認の行為なのです。だから、何度も同じ事を人に教えると、教える側は、何度も何度も同じ問題を解いている事と一緒なのです。
だからもし、アナタが、日々、成長したいって感じるなら、より積極的に、人にものを教えてあげてください。人に何かを教えようと思うと、学ばなければなりません。知識を広げなくてはなりません。だから、隠れて努力もするかもしれません。そんな努力を無駄にしたくないから、積極的に人に教えたいって衝動も生まれる事でしょう。そうして人に何かを教えた瞬間、アナタは心から感謝されます。「ありがとうございます。助かりしました。」などと言葉をかけられます。それはアナタにとって必ず自信となり、勇気となり、感謝された事に対して、喜びが湧きあがります。
どうですか? 人が人に何かを教える行為は、周りの人すべてを幸せにします。誰かが何かを教えて欲しいと願っている。そしてアナタは教える事が出来る。そんな時は、ぜひ恥ずかしがらず、誰かの成長の為に教えてあげてください。他人の視線を感じても、出過ぎているなどと思わず、困った後輩や、同僚や、時には上司の為にドンドン教えてあげてください。そうする事で、確実に、アナタは成長します。つまり人に何かを教えるという事は、周りの皆々を幸せにし、自分の成長を、強力に促進させる行為なのですから。
仕事はあきらめてはいけない。最後のひと押しが、成否を決めるのだ。こちらが根負けしかかったとき、相手もこちらに根負けしかかっているのだ。市村清(リコー 創業者)