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スタッフ通信
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VOL.48 2010/12
今を生きる若い人達へ 信用と信頼の意味とは・・・
本年最後のスタッフ通信はどうしても今の若い子達に知ってもらいたい信用と信頼の意味って事を書こうと思います。こんな大変な時代だからこそ、こんなにも厳しい時代だからこそ、今をどう生きるか、これからをどう生きたいのかのヒントになってくれればと思うのです。
信用と信頼・・・。実はこの世の中のすべてはこれで成り立っています。人が人を信用し信頼するって事は、誰かに信用され信頼されるって事。そしてその事実が社会に出て間もない子達には、感性でなんとなくはわかってても、論理的に理解できない場合が多いと私は感じているのです。もちろん全員って事じゃぁないですよ。今これを読んでいる若い世代のアナタはすばらしい! まぁ、時間つぶしだと思って読んでくださいね。
人の価値ってものをはかる「ものさし」がもしあるのなら、それはどれだけ他者に信用され信頼されるかって事だと私は思うんです。そしてそれは昔から今の今まで、いつの時代でも変わる事なく同じ。すべて信用と信頼なのです。
他者から頂く信用や信頼は、すぐに出来るってものではありません。それは生きる中での姿勢や取り組み方。他者に対する行動や発言。自分の性格や考え方。そんなアナタのすべてが信用や信頼となって、地味に蓄積され、少しずつ実りとなって増えていく、いわば人生の大切な貯金みたいなもの。それが信用であり信頼なのです。
若いとどうしてもこれが理解できない。私もそうでした。目先の得や損に考えが走ってしまう。何か月か先や何年か先を想像することがうざい! 今が楽しければそれでいい! 違うんです! 少なくてもアナタの価値は、今、目の前にあるちょっとした得や損などで、はかる事が出来ない程に尊く、可能性に秘めている。だから、どうしても信用を高めていく事に、若い内はたくさんの時間を費やしてほしいのです。
今は損したなぁって事も、未来は得に変わるかもしれない。随分と今は得したぞって事も未来は大きな損になる。世の中は摩訶不思議。人と人とは複雑怪奇。だからこそ、自分ではなく他者に。目の前の得ではなく未来の信用をしっかりと溜めていってほしいのです。
そりゃ時には誤解もある。理解されない時もある。失敗し、批判されてしまう事もあるかもしれない。でもね、人はきっといつかアナタを認めてくれる。アナタが困難で苦しい事から逃げ出したりしなければ、きっと人はアナタを褒めてくれるでしょう。
信用や信頼ってものは静かなる無言者に簡単に訪れたりはしません。無難に厳しさや辛さから逃げたりする人にやってきたりはしません。本当の意味での信用や信頼を溜めていくには、発言し行動し実行しなければならない。失敗したっていい。人はアナタの姿勢を見ています。その過程の中で、アナタがどれだけその事に誠実でまじめに取り組んだのか。大切な事は、葛藤し、困惑し、他者の痛みをわかり、足を引きずってでもやり遂げようとする姿勢であって、決して1位でゴールすることだけではないって事です。
だから今、若者達の中で一番いやがられる言葉を、あえて書きます。
「がんばれッ! がんばって今のこの困難な時代を生き抜け!! そしてその為には、今ではなく、未来を創造する為に、まっすぐな信用を培え・・・!」
これから成長していく君たちは、人生の可能性が無限にある。宇宙より大きな希望がある。なのに目先を追うなよ! 今だけを見るな! 大切なことは、地味で光らないけど、コツコツとためていく信用や信頼であるって事をどうしても今伝えたくて、あえて、ダサい言葉を書きました。雪が降ったら春が来る。春が来たら花がさく。しっかりとした種を今から植えいけ! 来年がアナタにとって、きっといい年でありますように!
人の一生は
重荷を負うて
遠き道をゆくが如し
急ぐべからず
不自由を常と思へば不足なし
心に望おこらば
困窮したる時を思ひ出すべし
堪忍は無事長久の基
いかりは敵とおもへ
勝事ばかり知りて
まくる事をしらざれば
害其身にいたる
おのれを責めて
人をせむるな
及ばざるは過ぎたるよりもまされり
徳川幕府初代将軍 徳川家康