スタッフ通信


VOL.47 2010/11
視線を変えてお店をみる その2

 良い飲食店とは、来店されるお客様だけではなく、実はそこで働くスタッフが、その店を気に入り、いい店だなぁ、って思うようになる事が大事ですよって事を、先月のスタッフ通信で書きました。いわばお客様目線だけではなく一度視線を変えてみるって事が大事ですよって事でしたね。
 では今月は、どうすればそんな風にいい店だなって思えるのかって事を少し考えてみましょう。まず確認です。アナタの所属するお店は今どのような状態かのチェックです。
 □ お店の中での改善案を自由に発言しそれを実行に移す事が度々ある
 □ 個々のスタッフに担当や責任が割り当てられ皆これをしっかりと全うしている
 □ お客様や友人や家族にお店の事や仕事の話をする事が多い
 □ スタッフ間はいつも仲が良く笑顔や笑い声をしきりに耳にする
 □ スタッフが休みの時に食べに来たり遊びに来たりする事が時々ある
 どうでしょう? この簡単な5つの項目によりたくさん当てはまるお店は、状態が良く、優れたリーダーがそこに存在している事でしょう。お店はね、集団としてチームとして、いいリーダーに恵まれなければなりません。スポーツでもなんでも、まずはいいリーダーがいない事には話になりません。いいリーダーがいるチームは、リーダーの叱り声や褒める言葉がさかんにお店の中で飛び交っています。チームのメンバーはそのリーダーで左右される事が非常に多い、実はそれが飲食業の特性でもあるのです。
 では個人であるアナタはどうでしょう? またまた5つの確認です。
 □ お客様には見せられない見られたくないなぁと感じる所や場面がよくある
 □ 働いている時に時計をよく見るし、なかなか時間が進んでいないなぁとよく感じる
 □ この人とはあまり話をしたくないなぁってスタッフが数名いる
 □ 困った時にいったい誰に言えばいいだろうかと考える事がたびたびある
 □ 少なくとも自分の友人や家族はこの店で飲食して欲しくないなぁと感じる事が多い
 どうですか? もしこの5つの項目の複数がアナタ自信にあてはまる場合には、ぜひともアナタの声を発してください。それはアナタとお客様の為に、そしてアナタの大切な家族の為に、どんな声でもいい、ぜひとも今すぐアナタの貴重な意見を発してください。
 お店はね、良い時や悪い時が交互にあり、いい時ばかりとは限りません。でもね、どんな時も、いいお店でありたいと願うのは、そこで働くアナタや同僚の切なる思いであるはずなのです。であれば、どうかどうか自らが働く環境を自分自身の手で、磨き、洗い、浄化させる勇気をもって欲しいのです。
 私は今これを読むアナタにいい時間を過ごしてもらいたい。同じ働く時間なら、実に楽しく、そして有意義であり、時には厳しく、アナタにとって成長の場であるような、そんな環境であってもらいたい。そんな環境を実現できるようにする為この私に出来る事があるのであれば、なんでもしたいと思っています。でもね、それは私や、ごくごく身近にいるリーダーや、当社の幹部だけでは無理なのです。本当の意味で、働く環境をよくするには、そう、今これを熱心に読んでくれているアナタ自身の力が必要なのです。もしアナタが一人の大人で、今、目の前にあるそれが違うなぁと思うなら、どうかアナタの貴重な意見を発してください。アナタのその声が実は大きなうねりとなって、アナタ自身の環境を変えていく事でしょうし、未来の形を変えるのは他人ではなく、実は自分自身である事を知ってもらいたいと同時に、この紙面がそのきっかけになればと心から願っています。

 志の低い人間は、それよりさらに低い実績しか挙げられない 落合博満(野球監督)

【戻る】