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スタッフ通信
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VOL.44 2010/08
「楽しい」の連鎖反応
突然ですが、アナタはその店で働く事が楽しいですか?
そりゃ仕事ですから働く事は大変な事です。汗も流れるし体も疲れる。でもね、そこで時間を過ごすことが苦痛でなければアナタは幸せです。もっと言えば、飲食業や接客業をする事が、ほんの少しでいいから、「あぁ、楽しいなぁ」って感じる事ができるなら、アナタはその仕事が大変向いているといえるでしょう。
私達が営業を行っている飲食業は、実は、アナタの「楽しいな」「面白いな」といった、ほんのささいなその感情で成り立っています。いわば「楽しいな」と感じるそれが多ければ多いほど、「楽しいな」という連鎖がグルグルとアナタの周りを包んでいくのです。
なんのこっちゃ? ではここでそのからくりを少々見てみる事にしましょう。
接客業の中でも私達の飲食業は、人間の最も欠かせない「食べる」を担当しています。そして「食べる」事とはすなわち「楽しい」って事につながらないとダメだと私は思っています。
「食べる(美味しい)」=「楽しい(ニッコリ)」
このからくりを完成させる為に、実は、とっても重要な事があります。それは、そこで働く人々もおのずと、楽しく働く事が出来なければならないって事なのです。
ここでもう一度アナタに質問です。
1,日々の仕事の中でお客様と出会いお話をし喜んでもらうとうれしい
2,料理を作りそれをたべてもらい美味しいと思ってもらう事が楽しい
3,仕事が終わったらほんの少しだけれど充実していたなって思う事が時々ある
4,人にありがとうって言われるとなんだかけっこう気持ちいい
このいずれかひとつでも当てはまる場合には、アナタは飲食業や接客業が実によく合っています。飲食業は色々な人からの「ありがとう」をひとつひとつ丁寧に拾い集める仕事です。「ありがとう」って言葉をもらった時に感じる「あぁ、楽しいな」って感情。これをアナタの心の中で少しでも感じる事が出来た時、アナタの目の前にいるお客様もアナタが「楽しい」と感じている事を知ります。そしてお客様はアナタの楽しそうなその光景をみて、これを共有し、更にお客様も「楽しいなぁ」って気分になるのです。
恋人と二人だけのデート。相手の彼が「楽しい」と感じている事を知ると、アナタもまた「楽しい」と感じる。アナタが「楽しい」と感じているのをみて、更に彼もまた、より「楽しい」と思うようになる。人間は他者が「楽しい」と感じていると自らも「楽しい」と感じる本能をもっています。実はこの状態とまったく同じ事が、日々日常の営業の中で繰り広げられている。それが私達の飲食業って事なのです。そして、この、ほんの些細な連鎖反応が、本当はとっても重要で、このからくりが上手く作用し始めた時、そのお店はどんどんとお客様に支持され繁盛店となっていくのです。だからこのからくりを成立させる為に、そこで働くスタッフが楽しく働けるかどうかは実に重要なからくりのキーワードであるって事なのです。
飲食業は本当に大変な仕事です。大変な仕事だからゆえに、少しでも多くの、辛さの中にある「楽しさ」を見いだしてもらいたいと思うし、もしも日々、働く中で「楽しいなぁ」と感じる事がまったくないのであれば、目の前をよく見開いてみるといいでしょう。アナタは知らないだけで、実はアナタの目の前には「楽しい」って事が、いつもたくさん存在している、そしてそれが実は、飲食業の特性ってものなのですからねぇ。
世の中には福も災いもない。ただ考え方でどうにでもなるものだ。 シェイクスピア