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スタッフ通信
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VOL.38 2010/02
費用対効果
とある店舗では古いエアコンを買い換える検討をしています。新品のエアコンは5万円します。古いとはいえ、パワーは弱いがまだまだ使える事は確かです。検討の結果、おもいきって買い換える事になりました。すると、その店舗の電気代が、その後毎月1万円安くなりました・・・。
費用対効果って言葉を耳にした事がありますか? 簡単に説明すると、要は、「損か得か」って事です。日常の生活の中で人はいつもこの費用対効果ってのを頭の片隅において生活しています。例えば目の前のその商品を買う時も、その金額で得られる効果が、得か損かを人は常に考えます。この感覚がビジネス上では「費用対効果」って言葉になるのです。
業務を行う上で、この費用対効果を判断する事はとっても重要です。
アナタ自身に 費用対効果 の感覚が常に身についていると、アナタだけでなく、上司や部下、同僚、会社、チーム・・・。つまりアナタを取り巻く様々な仲間にその効果が得られ、結果、得をする事になったりするのです。
かけた費用に対する効果がどのようなものであるのか? それが費用対効果ですが、実はそうそう簡単でもありません。これを計算するには未来予測(実際に得られる効果の予測)をたてて、これからかかる費用を計算する事が求められます。そして単純に損か得かを考える。基本的にはそれでいいのですが、これが実はかなり難しいのです。
とあるスタッフがお客様に言われてタバコを近くのコンビニまで買いに行きました。リーダーもこれを許可しました。これで常連客ゲットだ! 大喜びしてもらえる事を想像してお客様の元へと。そしてひとこと・・・。「私のも買ってきてくれない?」スタッフは再度コンビニまで走りました・・・。
費用対効果は単純なものではありません。人の心を扱うサービス業では実に難しいのです。いつも同じ効果を発揮する場合とそうでない場合がある。そしてここに費用対効果の奥深さがあるのです。
その費用を、どこに、どのような形で、いつ、投入するのか? だいたいの場合これはリーダーの役割となるのですが、それはスタッフの情報を元に判断されます。ですからすべてのスタッフにはこの費用対効果の意識がどうしても必要になってくるのです。
費用対効果の意識がチーム内で高まると、そのチームの生産性が向上します。それはあらゆる点において様々な効果を発揮し、働く環境は実によくなります。
とある店舗はアルバイトの提案で、ほうき と ちりとり を10セット買って、お店の外だけでなく、お店の位置する商店街まで掃除をする事にしました。始めリーダーはこれに難色を示しましたが、実際にやってみると、次の日からおどろく程にお客様の数が増加しました。商店街を通るお客様が気持ちのいいその光景を見て、さぞやいい店だろうと訪れるようになったのです。
費用対効果は目先の損得では計れない場合もあります。費用対効果をどんなに考えて予測や分析をしてみても、うまく行かない場合も多々ある事でしょう。しかしここで大切な事は、この意識がどれだけたくさんのスタッフに根付いているかどうか。そしてそれをどれだけ積極的に提案できているかどうかなのです。
アナタは日々日常、費用対効果ってものを意識していますか? これを意識的に理解し、その活動や感覚がたくさんある人と、そうでない人とで、実はあらゆる差が生まれ、多くの驚きと発見を生み出すきっかけになるのかもしれませんねぇ・・・。
人間の運命を変えようと思ったら、まず日々の習慣から変えるべし。 松下幸之助