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スタッフ通信
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VOL.28 2009/04
感動とは・・・?
なぜ人は笑うのでしょう。そしてなぜに人は感動するのでしょうか?
心の分析の話になってきますが、桂枝雀という落語家はこう語っています。「笑いは緊張と緩和の落差」「緊張がなければ決して笑いは生まれないのです」と。
ではなぜ人は感動するのでしょうか? 心のメカニズムは非常に複雑で、どういうメカニズムで人が感動するのかは未だよくわかっていないのだそうです。それは感動するということが笑いに結びつくことより複雑だからだと言われています。
どちらにしても笑いと感動は、人にのみ与えられた複雑な心の経緯の中で処理される、極めて難しい反応作用だと言うことです。でも日常生活の中で私たちは、どうすれば人を笑わせたり、感動させたりすることが出来るのかを自然と知っています。
相手が想像している以上の何かを分け与え喜びを遙かに越えて感動につながる・・・。
飲食ビジネスはある種の感動ビジネスです。いわば遊園地のようなテーマパークや劇場ビジネスと同じなのです。人を感動させると、その感動を提供した自分の心も豊かになります。人に喜んでもらって嫌な気持ちにはなりませんよね。
お客様は飲食のみをしにきているのではなく、心のどこかで癒しや喜びや感動を求めているのです。喜びや癒しがないと感動は決して生まれません。たとえ感動させることが無理だったとしても、喜んでもらったり癒されてもらったりすれば、そのお客様は決してアナタのことを忘れないでしょう。なぜならアナタにとっては複数の内の一人であるお客様でしかないかもですが、お客様にとってみるとたった一人のアナタなのです。
とあるスタッフはいつもお客様の名前を覚えるよう努力しています。またとあるスタッフはお客様の好みや名前を覚えています。大半のお客様は心のどこかで、自分のことをわかって欲しいと思っています。自分を理解して欲しいと・・・。
居酒屋でお客様と店員とが気軽に話をする光景をよく目にします。こうなるとお客様はリラックスし、自分を知ってもらっていることについての喜びを感じます。友人にそれを見せたいと思うし、ある種の優越感に浸ります。仲のよい知り合いのいる飲食店に足を運ぶのはこの延長です。
お客様との会話を楽しむ。忙しい時はなかなか無理なことかもしれませんが、気軽にお客様と話が出来る暇な時こそ、自分を癒すチャンスだと思って下さい。お客様と話をし、そのお客様のことを知る。お客様はそうされることで今度はアナタに会いに来るのです。アナタを探しにその店に来るのです。
大きな感動をしてもらおうなんて思ってみてもそれは難しいことです。でも小さな喜びを重ねていくことは、飲食店の仕事をしていく上でのエネルギーとなり、明日が楽しくなって来るのです。ちょっとした心配り。ちょっとした演出。ちょっとした気づかい。そんなことの繰り返しがアナタをキレイにするし、とっても強いアナタのファンを作って行くのです。
どうか事務的で機械的な接客にならないでください。どうかどうか相手が人であり、アナタのファンになるかもしれないと言うことを知ってください。どうかこの飲食業という仕事を大いに心から楽しんでください。
人を感動させると言うことは、いつの時代も自分が楽しんでいなければ、おおよそ不可能なことだし、楽しんで仕事が出来ないというのは、とっても悲しくつまらない時間の積み重ねでもあるのですから。
やさしい言葉はたとえ簡単な言葉でも、ずっとずっと心にこだまする。 マザーテレサ