スタッフ通信


VOL.21 2008/09
両翼の「ニッコリ」

 「美味しい」は「ニッコリ」につながる。ご存知当社の礎です。ではこの言葉の意味を少し考えてみてください。美味しいからニッコリするなんて単純な意味ではないのですよ。美味しいって事は当然、顧客満足の意。ではこの顧客満足(ようするにお客様の喜ぶ顔)はいかにして叶えられるべきなのか、これが「美味しい」は「ニッコリ」って言葉の中に込められているのです。つまりは、いかなる方法で「美味しい」と思ってもらい、いかにして「ニッコリ」として頂くか。これが我々の会社の永遠のテーマなのです。
 私達飲食業だけではなく、社会にある会社や集団は、すべてその存在が世間に認められて始めて、生きていくことが許されます。つまり社会的な価値がその企業や集団にあるかどうか。もしその価値がないと世間から判断されれば、会社や集団は市場から追い出され、はては死んでいく事となるでしょう。最近では、テレビや新聞でそんな光景をよく目にしますよね。
 私達はひとつの集団としてより多くの人々を幸せにしたい。
 私達はその為に存在するし、その為に社会活動、企業活動を行っているのです。
 そしてその活動の中で、より多くのお客様を大切にし、当社にて働く多くの同士達をいかに幸せにしていくのか。これが私達の目指す目標地点であり、その実行手段。それが、「美味しい」は「ニッコリ」につながる。という事なのです。
 それは「美味しい」だけでもダメだし、「ニッコリ」だけでもダメなのです。幸せになるのがお客様だけでもダメだし、スタッフだけでもダメなのとよく似ています。
 ここで、いつもよく口にする話をひとつ。
 その食材の良き部分を厳選する為、一部をカットし端切れを捨てれば、お客様は「美味しい」と言う。でも端切れを捨てることにより商品の価格は上昇するので「ニッコリ」にはならない。仮に価格を上昇させない場合にもその負担は必ず会社や集団に来る。お客様は安くて美味しいからニッコリになる。が、当社のスタッフ達は果たして・・・? 
 忘れてはならないことは、敵対する競合他店はすべて、私達と同じ営利目的を主体とした集団です。あれやこれやで様々な策を考え、時にはむごいことをして、私達のお店に攻撃をしかけてきます。いわば存亡をかけた戦いが日夜、大切なお客様の奪い合いとして、くり広げられているのです。そんな中において、私が目指すものそれは、お客様とすべてのスタッフの幸せなのです。この両翼の「ニッコリ」が実現できなければ、私は企業としての価値がないと思っています。
 「美味しい」だけでもダメ。「ニッコリ」だけでもダメなのです。
 市場の戦いは過酷で残酷です。その中を生き抜いてきてつくづく思うことはひとつ。何の為に汗をかき、何のために生きるのか。それはいわば人の尊厳による大きな問題です。そこで思う言葉が「美味しい」は「ニッコリ」につながる。なのです。私はこの言葉を胸に今まで皆と共に戦ってきました。そしてこれからも戦っていく事でしょう。しかしその戦いの成果として、すべての人々の、両翼の「美味しい」は「ニッコリ」につながる。が実現されなければ、戦いの意味がないのと同じなのです。
 「美味しい」は「ニッコリ」につながる。・・・皆さんがこの言葉をいかにして理解し、実行していくのか。そしてその意味はいかなるものであるのか、一度よくよく考えてみて下さい。「美味しい」とはいかに。そしてそれにつながる「ニッコリ」とはなんなのか。それを深く考えれば考える程に、その奥深さを知る事となり心豊かになる事でしょう。

 偉大な結果のすべては、日々の些細な継続から成る        イチロー・スズキ

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