スタッフ通信


VOL.20 2008/08
止まない雨はない!

 目指しているのは人が辞めない会社です。この会社で頑張ろうと思えるそんな会社。このお店で努力しよう。一緒に力を合わせよう。そう思える会社やお店です。
 働くという事は苦痛などではなく、逆に今日はどんなことをしてやろうかとワクワクするような・・・。私が目指しているのはそんな組織であり、そんなチームなのです。
 リクルート社のデータによると、人が会社を退職する理由の第1位は人間関係にあるとされています。この人間関係は、経営幹部に対する不満、上司や部下に対する不満落胆、同僚との摩擦や軋轢など、人と人とのコミニケーションの問題点のほとんどが上げられます。そして第2位は、残業が多いとか休みが少ない、給料が安い、福利厚生の不備などの、条件の不一致が挙げられます。それ以下の順位の理由は、それぞれが微々たるパーセントで、かなり特異なケースばかりです。
 つまりこのデータからは、大半の人は人間関係が問題で辞めていくか、条件の不一致で辞めていくか、またはその両方か、であると言えるのです。
 このうちの条件の不一致の場合は、その条件に合うように未来を変革すればいい。例えば条件に合うような会社になるよう変革する。会社から見た、会社の条件に合うような立派なスタッフになるよう変革する、という具合です。つまりは条件の不一致は問題点が見えている場合が多いため修正がしやすいとされています。
 で、人間関係です・・・。職場やグループやサークル活動で人間関係に悩んだりしたことは、人ならば一度はあると思います。そんな事は一度もないという人は幸せです。私自身も当然ありますし、それはそれは精神的に大変過酷で苦痛の伴うことです。だからゆえに人間関係で悩むことがなきような会社にしたい。またスタッフが人間関係の苦痛を感じない組織にしたい。そう思うのは至極当然の流れというものでしょう。リクルート社も人間関係のこじれによる離職の防止は非常に困難であるとしています。
 ただここで私が思うのは次のような事です。
 今、自分がおかれている状況を無視し、自己の事ばかりを考える人はどんな場合においても長くは続かず、その組織から退場させられることが多いという事。
  またそういう人はどんな立派な組織の中にいても、愚痴が出て不満を持ち、周囲とのいびつな関係に苦悶し、周囲を悩ませ、問題を発生させるという事。
 一般に同じ職場で長く続かない人は、上記のような側面を持っている可能性が多いので、どの職場でも長く続かない場合が多いという事。もちろん例外もあります。
 組織はそのような人物を決して守りはせず、同僚や上司や部下はその人物についての追い落としを図ってくることとなる・・・。酷いことですがこれが組織像の現実です。
 逆にです。上記の内容に合致しないアナタの悩みは、止まない雨はないのと同じで、近い将来に必ず晴れた空をもたらすことでしょう。
 同じチームの中で働く以上、周囲に対する配慮をいつも忘れずにいたいものです。いつも謙虚に、素直に、同僚の心を思いやる。それが出来ている人は、周囲を愛し、そして周囲に愛されている。そんな人の周りにはいつも和やかな雰囲気があり、組織もそんな人に対し、充分な環境を用意する。そんなものなのです。
 さて、アナタに人間関係の悩みがもしあるならば、自分から今以上に周囲を愛してみてください。実はたったそんな心の変革、それだけの事で、何かが変わっていくでしょう。劇的に。そして暖かく。アナタを包み込むように、優しく・・・。

 謙虚に他者から学び、常に自らを磨き続ける    山下泰裕 柔道家 金メダリスト

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