スタッフ通信


VOL.1 2007/01
私的居酒屋研究論 
 よく飲食店や居酒屋に行った時に思うこととして、一度行けばもういいやって思うことがあるでしょ。それって何なのでしょうかね。なぜにそう思うのでしょうか?
 その店に行って、これといって意味もなく、なんとなく不快感を感じたり、その理由がわからないのに、友達にうまく説明できないのに、なんかね、あの店、あんまりよくないなんて答えた経験ってない? 
 それって何だろね? 
 ・・・私達は常に人を相手に商売をしている。
 ・・・私達は常に人の心を相手に人として対峙(たいじ)しているのです。
 ここが私達がいる飲食業の悲しくて儚(はかな)くて、切なく、とっても楽しいところなのですよ。
 難しいね・・・。
 私は、それほど長くもない人生の中で、この飲食業に就いてから今までの間に幾多の思考をこらし、幾多も悩み、幾多も涙し、幾多も笑ってきました。
 それで思った事、感じた事、失敗した事、多々あるそれらこれらをこうしてここに書き綴っていこうと思います。そりゃ恥ずかしいことや、なかなか外ではいえないことなんかもあるけれど、極力やさしい言葉で、飾ることなく、私なりの、私的居酒屋研究論をみんなに聞いてもらおうと思います。そうすることで私の目指す夢やその先を理解してもらったり、みんなの接客や調理や、日々のお仕事に役に立てればと思っています。時には間違っていると思うことも多々あるやもしれません。そんな時は遠慮なく私に言ってください。朝まで飲食業とは何か、居酒屋業とは何か、はたまた接客とは何か、調理とは何か、働くとは何かを議論して、互いに、高みを目指し、成長していければ幸せだなと思います。
 
 ○飲食業は衰退しない。
 なぜならすべての人の本能の中において、食べるという事は生命に直結するからである。
 ○飲食業は最大の市場(しじょう)である。
 自動車産業を抜き、先進各国の、洋の東西を問わず、飲食業界は最大の市場規模である。
 ○飲食業は過酷である。
 飲食事業は一瞬の内に崩壊し、また新たな飲食事業所が生まれる。その競争社会が更なる飲食市場の発展を誘う。いわば「しかばね」をえさとして飲食業界は今まで生きてきたのです。
 ○飲食業は夢の悦楽である。
 飲食業は人の悦楽の最も中心にあり、それは今もそしてこれからも変わることはない。
 
 さて、みんなはこれを見て何を感じたかな。私達のいる飲食業は世のありとあらゆる人の夢の源(みなもと=創造主)なのかもしれないねぇ。みんなには何か夢はあるかい? 夢を見るのに年齢と羞恥心(はずかしいと思う心)は狭い通路のダンボールだ。出来ればみんなの夢を叶えてあげられる、はたまたプレゼントできるような、そんな男でありたいと思う、今日この頃の私です。 
 ひとりで見る夢は夢でしかない。しかし誰かと見る夢は現実だ。  オノ・ヨーコ

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