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教育監査の
コラム
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VOL.200 2015/12/28
先日行った居酒屋のお話です。
店内に入ると、カウンターと通常のテーブル席があり、カウンターを抜けると奥が個室になっていました。
混み合っていることもあって、その日は個室の方へ案内されました。
ここまでを考えると、どこにでもあるただのチェーン居酒屋店で終わるのですが、
ここの個室の「入口」に、他の店にはない「差別化」の秘密がありました。
この個室の入口に、少し年配のおかみさん風の和服姿の店員がいたのです。
まずその店員さんに言われたのは、「お靴はそのままにしておいてください」との一言でした。
私達のお店も、靴を脱ぐお店がほとんどですが、最近はお客様の靴を店員が下駄箱に入れてくれるところは、他店舗ではほとんどないと思います。
かゆい所に手が届くサービスや気配り。
微差のサービス、すなわち「微サービス」をこのお店でも実践していました。
そして、私が注目したのは和服(着物)の姿です。
色使いは地味目にしていました。
それはおそらく、お客様より控えめの色使いにしているんだなと思いました。
しかし模様はしっかりきれいなデザイン。
男性のスーツ姿と同様に、女性は和服を着ると凛としていて素敵に見えます。
本人も、プロの接客者と自覚して、気を引き締めて背筋を伸ばしているんですよね。
飲食店は、若い人じゃないと勤まらない、というイメージが強いですが、年代や店のコンセプトに合わせた服装をすれば、年齢に関係なく働くことができますし、むしろ安心感さえあります。
さて、席に座ると、すかさずお勧め商品の声掛けをしてくれました。
「こちらの焼き魚のホッケがお勧めです。」
すかさず本日のお勧めを紹介してきます。
また、別メニューで調味料として、柚子胡椒をお願いすると、気持ちよく受けてくれて、一般的に面倒くさがる店も多い中、そのおかみさん風の店員さんはすぐに運んできてくれました。
それも少し多めに持ってきてくれたのです。
そして、程よい時間が立つと、その時々でお皿を下げにきたり、ドリンクの追加の声掛けをしてくれます。
最後はテーブルで会計後、しっかりと靴を下駄箱から取り出し笑顔で送りだしてくれました。
均一のサービスが売りのチェーン店でも、このような店員さんが一人でもいるとまた、行こうかなと思わせてくれます。
おそらくこの店員さんがいなければ、ただの居酒屋、として私の中では記憶に残らなかったと思います。
入店から退店まで、「最後まで見届ける」という飲食の基本が徹底できているからこそ、チェーン店でも「差別化」ができるんですよね。
その日も新たな気づきを得た楽しいひと時となりました。
「かゆい所に手が届く」そんな気遣い心遣いをしていきましょうね(*^_^*)