教育監査の
コラム


VOL.176 2015/12/04

さて、今日は話中のテーブルへ食事を出すタイミング、について。



「こちらから揚げです」
こう言って、スタッフの方がテーブルに料理をを置きますよね。

この「から揚げです」と出すタイミングによってお客様の居心地度は変わってきます。

みなさんはお客様として食事をした際に、こんなご経験はないでしょうか?

友達と楽しく話していたのに、「から揚げでーす」と急に割って入ってこられてドンと置かれる。

話に集中していたから、急に割り込まれたことにびっくりして「え、あ、はい」とか言いながら、それによって、それまで楽しかった会話がストップしてしまう、という経験。

その後に「でね、〜」と続けばいいのですが、会話がプチッと途切れて、同じ話をするのもなぁという雰囲気になってしまうこともあるはずです。

それが続くと、お客様の中で、そのうち湧いてくる可能性があるのが『なんかここ 空気読めないよね』という感情。

お客様にとって理由ははっきりとはわからないけれど、『なんか居心地が悪い』と感じる。

なぜなら、誰かと一緒に来ているということはおいしい食事をしたいというだけでなく、『会話を楽しみながら食事をしたい』というお客様の気持ちもあるから、それが妨げられると気分がよくない。

そんな思いからではないでしょうか。

とはいえ、いつ終わるのかわからないのに、一つの話題が終わるのをずっと待ち続けるわけにもいかない。

そこで、極力お客様の会話を無理やり止めるのではなく、自然にテーブルに置く方法を、私の経験談としてお話します。



まず、

1 食事を持って行ったら、お客様の視界に入る位置に立つ。

2 そこで2秒止まる。

3 お待たせしました。から揚げです」と、テーブルに置く。


なぜこのようにするかというと、お客様の視界に入る位置に立って、2秒止まることでお客様が『持ってきてくれたんだ』と気付きやすくなるからです。

結果としてはお客様の会話を止めてしまうことの方が多いです。

でも、大事なポイントは『話を無理やり遮られた』とお客様に感じさせないこと。

そのためには、『気付いてもらって、お渡しをする』という流れの方がお客様も受け取りやすくなるのです。

これは、飲食業に限らず他の接客販売でも同じことが言えます。

「在庫をお調べしてまいります」と言って、お客様たちの前から去る。

戻った際に、お客様たちが楽しく話していようとお構いなしに「●●の在庫ですが〜」と話し始めてしまうと、「びっくりしたなぁ。なに?戻ってきたの?」と思人もいるでしょう。

そうではなく、お客様の視界に入り、2秒待ち、気付いてもらってから「調べてまいりました。●●の在庫は〜」と話した方がお客様に配慮しているという気持ちも伝わりやすくなります。

1度であれば”ほんのちょっと”の不快感、でも、このほんのちょっとの不快感が重なっていくと『なんかこのお店感じがよくない』に膨らんでしまいます。

だからこそ、”ほんのちょっと”にもこだわっていきたいですね(*^_^*)

ちなみに、視界に入って存在をアピールしても、お客様同士でモーレツに話が盛り上がっていることもあります。

そんな時、私は、「楽しそうですね!そんな中、申し訳ありません」と切り出して話していました。

すると、スムーズに話に入ることができました。

これが正解!ではないですが、こんなことも取り入れてみてはどうでしょうか??

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