教育監査の
コラム


VOL.174 2015/12/02

ちょっと前、手袋を買っておこうと思って、とあるお店へ行った時のこと。

手袋を決めて、私は長蛇の列をなしているレジに並びました。

私の前に並んでいたのは、ベビーカーを押したママ。

カウンターには10名くらいのレジの方がいて、手を挙げて「お次の方、こちらへどうぞー」と、声を出し、お客様が手を挙げたスタッフのもとへ行くという流れです。

その時、気持ちのよい接客を見ました。

それは、「こちらへどうぞー」とレジスタッフが言って、私の前に並んでいたベビーカーを押したママがそちらへ向かおうとした時です。

「急がず、ゆっくりいらしてください」と添えたんです。

ベビーカーって、特に狭いところではすごく動かしにくそうなんですよね。

でもきっと、呼ばれたら急いで行かなくては!と焦ってしまうんですよね。

そんな時に「ゆっくりでいい」と言われたら、私だったらうれしいなと思いました。

その後も気になって、そのスタッフを見ていました。すると、お客様がお釣りをしまう際に「ゆっくりお財布にしまってください」と言ったんです。

混んでいる時に、レジでお釣りをしまう際、急がなくてはと思う人も多いはずです。

接客の様子を見ていたのは少しの時間だったのですが、「ゆっくり」を上手に使いこなしているスタッフさんだなぁと思いました。

そして、そのスタッフはお客様の帰り際、よく「ありがとうございます」と言われている人でもありました。

お客様が気持ちよく接客を受けられたという証ですよね。

この「ゆっくり」の声かけは、レジ以外の部分でも取り入れられます。

私はよく、お客様がメニューを選んでおられる際に、「沢山メニューがあるので、ゆっくり選んでくださいね」とお伝えしたり、お客様が2つの料理で迷っている際には「ゆっくり考えてくださいね」と言ってから、どちらがお客様にとって、より興味が湧く料理であるかなど一緒に考えたりしていました。

「ゆっくり」

たった4文字ではありますが、この「ゆっくり」は『お客様のペースで見ていいんですよ。お客様のペースで過ごしてくださっていいんですよ』という気持ちが伝わる言葉の一つだと思います。

そして、その言葉を受けたお客様の中には安心感を覚える方もいらっしゃるはずです。

お客様は安心できるスタッフから商品やサービスを買いたいと思うものです。

その安心感を与える一つの方法として「ゆっくり」という言葉を今日からの接客に盛り込んでみてはいかがでしょうか(*^_^*)

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