教育監査の
コラム


VOL.160 2015/11/18

愛の覆面調査。アンケート。

私たちの会社にもありますよね。

「すごく満足した」「満足した」「ふつう」などなど。。

他の店のアンケートでも、料理、接客、その他諸々、それぞれについて大体5段階評価になっています。

それを集計し、お客さんの満足度を図っているわけです。

ただ、「満足度が平均4点だ」と言って喜んでいるお店はキケンです。

なぜなら、一番大切なのは「満足度の平均点」ではなく、アンケートの「回収率」だからです。

例えば、本を買うと必ずアンケートハガキがついています。皆さんは返信しますか?

誰かの講演、あるいはコンサートに行ったとして、毎回ファンレターを出すでしょうか?

お客さんは、何か感動するか、あるいは余程のクレームがなければ、わざわざ出すことは ありません。

飲食店のアンケートも同じです。

「私たちの店は、『満足した』という声ばかりだ」と喜んでいてはダメなのです。(満足した人しか書かないんですから)

アンケートを「書いてあげよう」、「書きたい!」と、どれだけ多くのお客さんに思って頂けるか。

お客さんの満足度はアンケートの「回収率」に比例します。「満足度の平均点」はその上での補足に過ぎません。

もう一つ、「満足度が平均4点だ」と言って喜んでいるお店よりも、もっとキケンなお店が あります。

「うちは平均3点だから普通だね」と安心しているところです。

アンケートに「満足した」と書いたお客さんは、またお店に来てくれます。

「クレーム」のお客さんも、「あと1回は」来ます。

なぜ「あと1回は」なのか。

クレームを書くのは「また来たいから」です。

アンケートを書いたお客さんは「読んでくれたかなあ」、と気になります。

改善されたかどうか、もう1度それを確かめに来るのです。

では「普通」と書いたお客さんはどうでしょうか。

お客さんが「普通」に丸をつけるのは、「まぁまぁだよ」という意味ではありません。

「印象がない」あるいは「どっちでもいい」と思っているから「普通」なんです。

「5」もあるけれど「1」もある。そんな人の方が付き合っていても面白いように、お店でも同じです。

お客さんに「普通だ」と言われたら「あそこのお店、何かパッとしないね」、「わざわざには来ないよ」と言われているのと同じなのです。

アンケートに書かれている内容よりも、そこからお客さんの心を読み取ることが大事なのです。

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