教育監査の
コラム


VOL.136 2015/10/25

ある日、工務店社長のKさんにお会いしました。

職人さんを雇うときの絶対条件は「笑顔」だそうです。笑顔のない職人さんはダメだといいます。

「笑顔」は接客業だけのものではありません。

昔は、「人に会うのがキライだから工場で働く仕事にしよう」とか、「愛想が悪くても、腕さえよければいいんだ」という理屈で職業を選んでいる人が多かった。

工場や、建設現場には、笑顔なんて関係ないと思っている人が多かった。

でもこれは大間違い。
「笑顔がいい職人さんは、お客さんからの印象がいい。印象がいいとコミュニケーションが上手くとれる。コミュニケーションがとれるということは、お客さんと打ち合わせやっても抜けや漏れがない」とKさんは言いました。

お客さんも、職人さんに何でも話しやすい。

だから意思疎通が上手くいって、「言った、言わない」のトラブルがないというわけです。

「言った、言わない」のトラブルが起こるのは、説明不足だからじゃありません。

例えば職人さんから、説明を受ける。それがちょっとわかりにくかった。

「質問しようかな」と思っても、職人さんが無愛想だから聞けないのです。

あるいは、自分の希望をこと細かく伝えたいと思っても、無愛想だから、言いにくいのです。

とある飲食店でこんなことがありました。

あるお酒を注文したら、

「今日は、ちょっとできない」というわけです。

「なぜか?」と聞いたら、夜遅かったこともあり、「お酒をつくる人が帰っちゃったんです・・・」と。

「じゃあ、これは?」と聞いたら、「で・・できると思います・・」(自信なさそうだった)

しばらくして、カウンターでゴソゴソやっているから、見てみたら、どこかに電話をしている。カクテルのつくり方を、担当の人に一所懸命聞いているのです。

しばらくして、その人はすごく嬉しそうに、お酒を持ってきて、「できました!!」って。

普通ならお客さんはあきれます。サービス以前の問題だというかもしれません。でも、怒る気にはなれなかった。なぜか?

すごく愛想がよかったからです。

もちろん、愛想がよければなんでも許されるということではありません。

でも、お客さんが一番不快なのは、「できないんです」といわれたからじゃなく、「できないんです」と『無愛想』にいうからです。

お客さんを不愉快にさせるお店の共通点があります。

「『ミス』や『できません』という言葉に『無愛想』が必ずセットでついてくる」

ということです。

『ミス』や『できません』という言葉に『愛想』をセットにすれば、

「このお店(この店員)憎めないよね」とお客さんは思ってくれます(全てがそうじゃありませんが)

人気のお店と、そうでないお店の違いは、ミスをしないお店と、するお店ではありません。

「できません」といわないお店と、そうでないお店でもありません。

ミスは必ず起こります。

どうしても、できないこともある。

その時に「憎めないよね」といってもらえるかどうかの差なのです。

もちろん、ミスばっかりしていてもダメですがね!笑

お客様に、可愛がってもらえ、愛されるお店、人でありたいものです(*^^*)

【戻る】