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教育監査の
コラム
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VOL.135 2015/10/24
よく、
『どういうことをするとお客さまに感動してもらえるような店になるんですか?』という相談を受けることがあります。
感動していただけるかどうかで大切なのは、「なにをするか」の前に、「安心感を持ってもらえているかどうか」なんです。
安心感は、信用、信頼につながります。
例えば、
「私達の店のサービスは日本一です!食材にもこだわり、新鮮なものしか使いません!」
といわれても、
あんなこといってるけど、本当かな?と思われているうちは、どんなに理屈で説明をしても、感動してもらうことはできないんです。
安心感を持ってもらうために大切なことは、
「人として、当たり前のことをやれる人になる」
これが結論です。
お客さまに感動してもらうためには、何か特殊な能力、やり方、考え方があるのではないか?と言われることがありますが、お客さまの心が掴めない一番の原因は、
「当たり前のことをやっていない」
からなんです。
だから、「まずは当たり前のことを一流にやれる人」になりましょうよ。
例えば、『人に好かれるためには、ウソをつかない人、裏表のない人になりましょう』
これ当たり前ですよね。小学生でも知っている。
ただ、ほとんどの人は、そんなことは当たり前で、しかも、自分はやれていると思っています。
でも、ウソをつかない人、裏表のない人になれていないから、お客さまの心が掴めないわけです。
どんな経営者も、従業員も、『私たちは、お客さまのことを大切に思い、お客さまの喜びを第一に考えて仕事をしています。その気持ちはどこにも誰にも負けません』と言います。
ただ、そういっておきながら、実際は『利益率は悪いけれど、お客さまのニーズを考えるとこちらの方がベスト』というA商品と、『お客さまのニーズに対してベストではないけれど、ベターといえる利益率の高いB商品』があったら、「利益率の高いB商品」を提案してしまう人の方が圧倒的に多いわけです。
「この商品が欲しい」と買う気満々のお客さまに対して、『この商品はお勧めできません。買わないほうがいいですよ』ということを言ってくれる人は少ない。
お客さまにとって何がベストかよりも、売りたい、儲けたいという、自分の欲を満たすための選択を無意識にしてしまう。
そして、自分が言っていることと、
やっていることの矛盾に気づいていない。
そんな裏表のある人、お店を、皆さんは、信頼できますか?
「この人は、裏表がない。自分の利益より、相手のことを第一に考えてくれる」という『人として当たり前のこと』ができる土台があって、それが信頼になり、そこで初めて、『この人となら安心してつきあえる。この人が良いと思って売っている商品なら間違いない』と思ってもらえるわけです。
利益は大切です。でも、利益は必ず後からついてくるものです。
まずは、利益追求よりも、沢山の笑顔と幸せを拾い集めてください。